CAMPFIREでCDデビューをたくらむ「私は特にどこでもいいです」関口愛美が非常に心配
2013年 6月 21日
2chで有名なこのお方の話をする。
「私は特にどこでもいいです」の発言が有名なこの方だ。
この美少女はナンダ、イッタイ誰ナンダ、とネット上で少しの間話題になっていた(でもこの時には取り立てて言うほど美人ではなかったので、たまに画像が貼られる程度だった)。しかし、2013年に入って彼女の正体が判明し、また「特にどうでもいいです」界隈が賑わってきた。
正体は「関口愛美」
彼女は今、とんでもない美少女に成長していた。それどころか「関口愛美」名義でYouTubeを中心にタレント活動をしているらしい。
(YouTubeを中心にタレント活動?まあいいや)
正体がわかったと一時期話題になったのが2013年4月のことで、今は完全に落ち着いてしまっている。
この界隈に新たな動きがあったのは、日本全体が梅雨空に覆われ、インターネットがくすぶりつづける6月のことである。
CAMPFIREからCDデビューを狙う
この関口愛美さんがこのたびCDデビューを希望している、現在、クラウドファンディングのCAMPFIREで120万円の出資を募っている。
YouTubeで再生回数1,300万回の話題のあの子をCDデビューさせよう!
日帰り箱根旅行付きのリターンも
募集の内容はこうだ。
まず、CDを出すのに120万円が必要、ということらしい。「楽曲制作費、レンタルスタジオ費、プレス費、印刷費、スタッフさんの人件費などで120万円ほどかかる」と動画の中で訴えている。
出資することで得られるリターンは、
・サイン入りCDプレゼント(1,500円)
・都内水族館デート(100,000円)
・日帰り箱根旅行(300,000円)
などである。もちろんデート費や旅費は別途かかる(日帰り箱根旅行のところを太字にしちゃってウズウズしているのだけれどもこの点には後で触れる)。
聞いて下さい、新曲「私は特にどこでもいいです」
出資を募る動画では、ページ中でも自分が件の「特にどこでもいいです」娘である、ということに触れている。遠回しなステマだのなんだのという批判もあったが、チャンスをしっかり物にしており大変スバラシイと思う。
ここまできたら1stシングルのタイトルは、「私は特にどこでもいいです。」で決まりなんじゃないか。桃井はるこの「へんじがない、ただのしつれんのようだ。」を彷彿とさせるヤケクソ体当たり式命名法で良いではないか。
もしかすると、こういう体当たりのがモーニング娘AKBももクロ系譜に脈々とつながっていくのかもしれない。桃井はるこはウン、まあいいや。
120万円をクラウドファンディングで募るのは大変
話題が完全に逸れてしまった。120万円を募るハナシであった。
CAMPFIREで100万円以上を集めたプロジェクトは実はなかなかない。あっても東浩紀のチェルノブイリ視察旅行とかco-ba library、ポラロイドガジェットなどなど、軒並みガチなテーマばかりである。彼女は大丈夫なのか。
漂うセルフプロデュース感におじさんの心はメロメロなのだ
ここでもう一度ページを見てみよう。
「ここから出してください」の動画サムネイルがなかなか目を引く。が、ページ自体のタイトルが練られていない感じがする。
「YouTubeで再生回数1,300万回の話題のあの子をCDデビューさせよう!」いや、まあそういうことなんだけども考えが一周回って逆立ちしちゃったようなタイトルである。MEGWINの再生回数が2億回を超えた今となっては、1,300万回にあまりバリューがあるとは言えない。あとタイトルで関口愛美って名前出せばいいのにと思うし、「の」の重複が気になる。
「YouTubeで再生回数1,300万回!関口愛美をCDデビューさせよう!」でいいではないか。
そしてCAMPFIRE動画ではバストアップの動画で切実に夢が語られている。が、1ミリ秒も歌わない。歌えよ。
プロデュースも全体的に稚拙で、なんだか本当に彼女自身がセルフプロデュースをしているような雰囲気である。だが、それがいい。
早い話が、関口愛美の背後から男の臭いがしないのである。
Webサービスの裏側から男の臭いがする事例はStudygiftや肉会など枚挙に暇がない。いい男がいい女を抱く勢いで作っちゃった感じのおしゃくそオーガナイズ感漂うWebサービスは多い。
その点関口愛美プロジェクトは稚拙なところが良い。120万円も無理ではないかもしれない。捻りすぎておかしくなっちゃったクラウドファンディングに金を出すおじさんがチラホラ現れてくるかもしれない。
CD作るのに120万円もかからない
ここでちょっと冷静になってみたい。そもそもCDを出すのに120万円もかかるのだろうか。
CDをプレスするだけであれば、10万円もあればちゃんとしたCDが1,000枚刷れる。ぼくが以前CDを作っていた感じだと本当に店頭で売られているのと変わらないクオリティの日本製プレスCDが、1枚あたり100円で刷れる。
動画の中では、楽曲制作費、レンタルスタジオ費、プレス費、印刷費、スタッフさんの人件費などなど、そういったもので120万円なんか簡単に消し飛ぶとされていた。スタッフはメジャーで活躍する一流の人達にお願いするらしい。
ちなみに1人のアーティストをデビューさせるのにかかる金額は3,000万円とも言われている。
@MIDORIKAWARTS 人を育てる。しかも芸術の才能を育てるのにどれだけの社会的ストレスが必要か、数字化されていないように見えるが、数字化されている。1人のプロのアーティストをしっかりデヴューさせようとするには最低3000万円必要だ!
— takashi murakami (@takashipom) January 10, 2011
しかしこれはメジャーデビューの話である。宣伝広告費やら何やらを含めて3,000万円。
彼女をデビューさせるのに必要な金額は120万円(CAMPFIREへの手数料を払うと残りが96万円)。レコード会社からメジャーでデビューさせるには3,000万円。この乖離はなんだ。
メジャーで活躍するスタッフなんてものは詭弁で、96万円はその大半が彼女の生活費として消えるのではないだろうか。
ちょっとアヤシイ雰囲気が立ちこめてきた。
それでも金は集まるだろう。なぜなら箱根旅行付きのプランがあるからである。
スーパーパトロンの蜜月関係 in 箱根
別にクラウドファンディングが問題なのではない。クラウドファンディングはもともと個人の願望を純粋に達成させるためのWebサービスだからこれはこれで良い。
今回の件で問題なのは、パトロンが見える化されてしまうことだと思う。しかもFacebookアイコンなど、目に見える形で並んでしまうのは目も当てられない。
こんな感じで30万円を投じて彼女と日帰り箱根旅行に行こうとする人々の顔が並んでしまうのはいかがなものか。言わずもがな、箱根旅行に行ったパトロンと関口愛美は1日だけとは言え、ずぶずぶと体を重ねてしまうに決まっている。
そんな危険を冒してまで出資してくれるパトロンがいるだろうか。いや、彼女くらい知名度があったら一人くらい真剣に彼女と付き合いたい(30万円で彼女とセックスしたい)人が現れてもおかしくはないかな。それはそれでとてもほほえましい。
願わくば成立直前に暴対法で取り締まれない部類の黒幕が出てきて土壇場で一悶着、ポカンと立ち尽くす他のスーパーパトロンをはねのけ華々しくCDデビュー、彼女が最後に放った言葉は「CAMPFIRE関係なくおしゃくそオーガナイザーさんに抱かれてました(テヘペロ)」、流石の切込隊長もたじろいでしまう、みたいな一件落着の仕方にならないといいのだけど。
(追記 2013/6/22 8:58)
本人からmentionが来ました。
@nitasaka 初めまして!辛口な内容でしたが…記事に取り上げて頂きありがとうございました!
— 関口愛美 (@sekiguchiaimi) June 21, 2013
正直昨日から「ホテルいけるの?」などのメッセージが来ています!断言します。行けません!後程きちんと説明動画をUPします!!R @adobata:CAMPFIREでCDデビューをたくらむ「私は特にどこでもいいです」関口愛美が非常に心配 http://t.co/rtea5esbRq
— 関口愛美 (@sekiguchiaimi) June 21, 2013
なるほど、日帰り旅行……。日帰り旅行って何するんだろう。
Twitterやってます
https://twitter.com/ruushu
@ruushuさんをフォロー